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【山本義徳 コラム#2】

お勧めの発酵食品

ひと口に発酵食品といっても、ヨーグルトや納豆、キムチ、味噌などさまざまな種類があります。この中でも特にお勧めしたいのが「味噌」です。

味噌は麹菌と酵母菌、乳酸菌の三種類の菌によって発酵します。主役となるのが麹菌ですが、麹菌にも種類があり、麦麹で味噌をつくると麦味噌、米麹でつくると米味噌、豆麹からつくると豆味噌になります。味噌の八割は米味噌です。

味噌は発酵食品として腸内環境を改善してくれるだけでなく、免疫力を高めたり、血圧を下げたりする働きも持っているのです。

40歳~59歳の女性約2万人を対象にした調査では、一日3杯以上の味噌汁を飲むと乳がんのリスクが40%以上も減少していました。(※1)

血圧を高くする体内の経路に、「レニン・アンギオテンシン系」というものがあります。この経路でレニンが増えると血圧が高くなるのですが、味噌にはレニンの働きを邪魔する物質が含まれているのです。これは特に米味噌に強い働きが期待できます。

またレニン・アンギオテンシン系で働く酵素の一つにアンギオテンシン変換酵素Ⅱ(ACE2)というものがあります。味噌はこの酵素の働きも邪魔するため、血圧を下げるのに大いに役立ってくれるのです。

味噌汁の飲み過ぎは塩分の過剰摂取になるから血圧が上がるという意見もありますが、味噌汁を一日2杯飲んで三か月経過しても血圧は高くならなかったという研究もあります。ここでは一日32gまでの味噌で血圧が上がることはないと結論されています。(※2)

また夜間の血圧はむしろ下がったという研究もあります。(※3)

味噌は普通にスーパーなどで買うこともできますが、ヨーグルティアで自作することもできます。自作だと遺伝子組み換えや農薬の心配もなく、良い素材でつくれるというのは大きなメリット。

容器に大豆と米麹、水、塩を入れて良くかきまぜ、ふたを閉めてから温度を60℃、タイマーを8時間にセットするだけ。ブレンダーをつかうと混ぜるのが簡単です。

塩分がどうしても気になる人は塩を少なめにしても良いですし、「少量の塩+減塩醤油」とすることもできます。

大豆や麹、塩をいろいろ入れ替えて試すのも面白いもの。ぜひ試してみてください。

※1:

Soy, isoflavones, and breast cancer risk in Japan

J Natl Cancer Inst. 2003 Jun 18;95(12):906-13.

※2:

「薬理と治療」2016年44巻11号 P.1601-1612

長期味噌摂取が血圧および代謝に与える影響

※3:

Long-term intake of miso soup decreases nighttime blood pressure in subjects with high-normal blood pressure or stage I hypertension

Hypertens Res. 2019 Nov;42(11):1757-1767.

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